デザートファースト水彩教室

素敵な水彩画を描けるようになる教育的な 下絵を使って描く教室です。

第二日曜日は絵に描いた餅ではなく絵に描いたファンタジーを遊ぶ日

私たちの戸越銀座デザートファースト水彩のメンバーは戸越銀座を透明水彩で描いています。何故、絵にするのか、についてお話ししてみようと思います。

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この絵は氷屋さんの寿々木さんです。昔は結構家の中に車が入ってましたよね。今では、なんとも不思議なものを見た気がするようになりました。

氷屋さんも珍しくなりました。見ているだけでいろいろなことが頭によぎってきます。このように思い出が頭に渦巻いてくるようなお店は、思い出の宝庫と言えます。一軒なのに、その中に、人の思い出を刺激するものがたくさんあるからです。

今となっては、このような思い出の宝庫のお店を見つけるのはとても大変なことです。さて、ところで、この思い出を思いださせる効果は写真と絵とどちらが高いでしょうか。これは私の経験から申し上げると絵の方が勝っているといえます。 絵にすことで、特定の氷屋さんではなく、なんとなく皆さんの心の中にある氷屋さんに変わるからです。抽象化といえば抽象化なのですが、右脳的な抽象化なのです。この右脳的な抽象化により、みんなの思い出になるので、このお店はさらに大切な思い出の宝庫になります。つまり、私たちは、心をくすぐる猫じゃらしを絵の中にたくさん隠しこむことで、皆さんを不思議な世界に誘っていきます。

 

思い出は、ファンタジーでもあります。だって、すごく苦しかったことが、良い思い出に変わったりするのですから。

 

そう、つまり絵にすることで、そこからファンタジーが生まれるのです。いつも見慣れた街並みやお店が、透明水彩で絵にしてみると、何故かなんだかおしゃれな街に見えてきます。

いつもと同じようなお店だけど何かが違う。その何かが、皆さんの頭の中にファンタジーを生み出していきます。気持ちよくだまされたなら、それはその絵がファンタジーの魔力にあふれているという事です。

私は、以前、自分の部屋の壁にその壁の隣にある窓から見える風景を描きました。この部屋を訪れた人はその二つを見比べて不思議な気持ちになるといっていました。

窓から見えるのは現実の言ってみればごみごみした日本の家屋の屋根の風景です。しかし、その隣の絵、つまり絵になった同じ世界はファンタジーの窓でその窓から飛び出せばイタリアの裏路地にでもいけそうな気持になれたからです。

透明水彩はヨーロッパで発達した画材だけあって、絵にすると何となく向こうの風景に見えてきます。本当に不思議です。やはり魔力なのでしょう。

みなさん、是非、私たちと一緒に第二土曜日と日曜日は二時からグランマで一緒に絵を描きませんか? そして、戸越銀座に魔法を掛けてファンタジーの世界に行きましょう。